会社を設立してみたものの、何らかの理由で休眠手続きを行うということは良くあることです。そして休眠したまま放置、あるいは「みなし解散」(最後の登記から12年が経過した休眠会社などが対象)させられると言うのも同じく良くあることです。しかし会社を再開するおつもりがあるなら、役員の改選(怠慢で過料を科されない為)と税務申告(青色申告制度の適用や欠損金の繰越の為)はやっておくべきだとされています。そしてもう一つ、これが本題なのですが、会社の再開の意図が有る無しに係らず法人の市県民税の均等割り分は払うべきだと思われている方も多いでしょう。

 しかしながら実際のところ、この市県民税を払うべきなのかどうかは議論があります。というのも法人住民税の納税義務者は「事務所または事業所」を有する法人(地方税法第24条第1項、第294条第1項)なのですが、この場合の事務所または事業所とは事業の目的を持って設けられた人的または物的設備のこととされています。つまり逆に言えばこれらが無ければ法人住民税の納税義務は無いという意見が相当に存在しているのです。

 実際各自治体でも対応はまちまちで、徴収する自治体もあれば半額あるいは無税の自治体もあります。残念ながら自分のところは徴収される所だ、と言う方も諦めてしまうのは少しお待ちください。そうした自治体でも休眠中の会社に営業実体(売上や経費の発生や事務所や店舗の所有などの所有)が無いことを証明する書類を持たれて県税務署や市役所等に相談に行くことで均等割りの免除を受けられる可能性があるのです(もちろん受けられないこともあります)

 いずれにせよ、会社の解散は手続きのハードルが高い・会社を残しておく理由があるけれど、なんの実態も無い休眠会社に対して年約7万円(業種・規模によって変動)の税金を課されていて困ると言う方には、一度考える余地はあると思われます。これから会社を休眠させようと言う方も、事前に法人住民税の均等割りについては確認を取られることをお勧めします。